「神に立ち帰るために」

A. 理想の教育を成就するには二百年かかる

 「お前さんは理想とする教育をいったい何年で成就させるつもりか」と、勝海舟が尋ねると、新島襄は「およそ二百年」と答えました。新島は、戦後アメリカから帰国して、キリスト教の大学を作ったのです。キリストを中心とした社会ができるのも、今から数百年を要するかもしれません。どれだけ時間がかかっても、民全体が救われることを目指して行きましょう。神さまの御心は、全人類の救いだからです。

B.聖書より

(16) 『「その後、わたしは戻って来て、倒れたダビデの幕屋を建て直す。その破壊された所を建て直して、元どおりにする。(17-18)それは、人々のうちの残った者や、わたしの名で呼ばれる異邦人が皆、主を求めるようになるためだ。」昔から知らされていたことを行う主は、こう言われる。』使徒言行録15章16〜18節
 「幕屋」とは、移動式の礼拝所のことです。この神殿は、戦争に負けて、バビロン捕囚の時に破壊されますが、のちに再建されました。神さまは、ユダヤ人だけのものだった古い神殿の廃墟の上に、異邦人も救いへと導く新しい神殿を建てられる、と旧約聖書に預言されていました(アモス書9:11〜12)。神さまは、初めからイエス様の十字架によって世界中の民を救うご計画を持っておられたのです。

C. 45kgの減量に成功―ジュリー・ハッデンさん

 体重が約100kgあった専業主婦、ジュリー・ハッデンさんは、45kgの減量に成功したクリスチャンです。米国のテレビには、肥満の男女を減量プログラムに参加させ、誰が一番減量したか(体重に対する比率)を競わせる番組があり、ジュリーさんは2位となりました。番組の収録中、神さまは、ありのままの姿の自分を、限りなく愛しておられる、ということを実感します。創造主は、鏡に映った自分の姿ではなく、イエス様を通して、本来あるべき姿、創造主の目から見た姿として見てくださる、と知り、食欲に走ることは格段に抑えやすくなりました。
13才のときに洗礼を受けたジュリーさんは、当時、自分が何から救われたのか、よくわかりませんでした。そして、酒を飲まず、ダンスパーティーにも行かず、礼拝を決して休まない「良い」クリスチャンに、良いことが起こると信じていました。
 決まりごとを守るだけの信仰生活から、神さまと個人的な関係を持つ信仰生活へと変えられたのは、減量コンテストのテレビ番組の収録中でした。その間、教会に行かれなかったものの、初めて内面的に神と直面するようになります。ジュリーさんは、減量プログラム中、祈っては、子どもの頃から覚えていた御言葉を思い出していました。その御言葉の一つは、「あなたは、わたしの内臓を造り/母の胎内にわたしを組み立ててくださった。わたしはあなたに感謝をささげる。わたしは恐ろしい力によって/驚くべきものに造り上げられている」(詩編139:13〜14a)でした。彼女は、自分の体は素晴らしく造られているのだと、神さまに激励されたのです。
 ジュリーさんが、決まりごとだけを守る教会生活から、イエス様を通して、神さまと個人的に交わる信仰へと成長できたのは、減量コンテストがきっかけでした。神さまは、あらゆる出来事を、全人類が真の信仰を求めるようになるために用いられます。

D.結び

 自己中心的な信仰は、逆境により打ち砕かれ、神の愛に応える真の信仰に変えられます。目的をもって私たちは、創られた方の目から見て、自分の価値を見出さなければなりません。
 神さまは、世界中の民を救うために、きょうもイエス様と共に生きて働いておられます。
御翼2010年6月号その1より


  
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